海外の学校で歴史考察?~ガンジーの名言と歴史~

ガンジーという名を聞いたことがあるでしょうか。

マハトマ・ガンジー。

ガンジーは、20世紀半ばまで、イギリスの植民地であったインドの独立に尽力した人物です。

彼は独立運動中、「非暴力・非服従」(サチャグラハ)というスローガンを掲げ、インドの人々の心を統一し、独立へと導きました。

青年期、イギリスがインドを植民地化していることにそこまで疑問を抱かず過ごしてきたのですが、彼を変えたのは、ロンドン留学でした。弁護士になるため、ロンドンに留学をし現状を知ります。

その頃から、ガンジーはインド独立に向け、イギリス政府に「円卓会議」などを通しインド独立を訴え続けます。

インドに帰国をし、運動を開始したガンジーはインド国民に呼びかけ、あの有名な「塩の行進」や「糸車運動」を実施します。

インドの歴史はガンジー抜きでは語れませんね。

ガンジーと出来事、そして名言

これまでつらつらとインドの歴史をつづりましたが、なぜでしょう。

実はこのガンジーに関する歴史、海外の中高大の近代史の授業で、度々大きく扱われる題材の一つなんですね。ガンジーは様々な独立運動ごとに多くの演説をし、多くの名言を残しました。

そのため、そこからの歴史的な考察がしやすいということが授業で度々扱われる理由としてあげられます。つまり、ガンジーの名言を第一資料(当時の人々による記録、primary source)として分析していくのです。

今回は、海外に限らず、歴史の授業でガンジーについて学習した際に役に立つ名言と出来事についてお話ししていきます!

【ガンジーの名言・功績】円卓会議 ( Round Table Conference)

1930~1932年にわたり、ロンドンで行われた会議の通称です。

当時のイギリスの首相はチャーチルでした。ガンジーは、イギリスの首相、官僚、政府の人々を目の前に以下のような演説を行い、インドの独立を訴えました。

India demands complete liberty and freedom…the same liberty that Englishmen enjoy… and I want  India to become a partner in the Empire. I want to partner with the English people… . (1st conference)

ここに、インドの「完全なる」自由を要求します。現にイギリス国民が享受しているのと同じ自由を要求します。そして、インドがイギリスと対等なパートナーになり、私自身もイギリス国民の皆様と対等なパートナーになることを懇願します。(第1回円卓会議にて)

チャーチルに対し、ガンジーがインドの独立を直接的に訴えた名言です。

特に「完全なる」という部分がガンジーのインド独立に対する、そしてイギリスとの関係性構築に対する主張を強調しているのです。

immediately this relationship, the unfortunate, artificial, unnatural relationship between Great Britain and India is transformed into a natural relationship… . (2nd conference)

直ちに、大英帝国とインドのこの不適切、人工的、且つ不自然な関係性が自然な関係性に変化してほしいのです。(第2回円卓会議にて)

こちらは第2回円卓会議にての演説中の名言です。

独立以前のインドの状態を、ガンジーは「不適切」で且つ「人工的」というような言葉で表現し、イギリス政府に衝撃を与えます。

今まで自分たちのしていることはすべて正しいと訴えてきている政府にとっては響くワードチョイスです。

I found no irritation and no resentment even in the operatives. The operatives, men and women, hugged me. … . I am carrying with me thousands upon thousands of English friendship. (2nd conference)

イギリス国民の間に(インドとの関係性を対等にすることに関しての)いらだちや憤怒(ぬんぬ)を垣間見たことは一切ございません。むしろ、彼らは男性、女性に関わらず私のことを抱きしめてくださいました。私は今、抱えきれないほどの大英帝国との友情を運んでいるのです。(第2回円卓会議にて)

こちらも第2回円卓会議にての演説中の名言です。

驚くことは、当時、政府はインド独立に対して反対だったのに、イギリス国民は賛成、むしろガンジーを温かく迎え入れるような姿勢だったのです。

国民と政府の精神的な乖離(かいり)が生まれています。

この部分の発言は、「なぜインドは独立できたのか」というような文章を書く時にも使えるので、ぜひ頭の片隅に置いておいてください!

 

【ガンジーの名言・功績】塩の行進 (Salt March、Salt Satyagraha)

こちらはガンジーの行った独立運動のうちの一つです。

1930年、イギリスはインドにて、塩の専売(特定の物の製造~販売を管理下に置き、その利益を独占する行為)をしていました。

それに対して、「それならば、自分達で塩を作ってイギリスなんて無視しちゃおう!」という考えに至ったわけです。

そして、240マイルを弟子とともに行進しながら、インド国民に「非暴力、非服従」(サチャグラハ)を説き、インド独立に関する演説を繰り返しました。

暴力ではなく、別のもので勝負をしようと訴え続けたのです。

 

An eye for an eye only ends up making the whole world blind.

目には目をという考え方では、この世界は盲目と化してしまう。

 

You can chain me, you can torture me, you can even destroy this body, but you will never imprison my mind.

私を押さえつけること、苦しめること、そしてこの体をボロボロに滅ぼすことはできる。しかし、私の気持ち(思い)は決して牢獄に入れることなどできない。

 

ガンジーは自分が投獄されたからといって、その警察や役人を殴るなどの行為は一切せず、きわめて落ち着き払って言い放ったそうです。

このような行為をイギリス政府は非合法としましたが、ガンジーは「非暴力、非服従」という精神を貫き、運動を続けました。

 

【ガンジーの名言・功績】糸車運動 (Spinning-Wheel Movement)

こちらも「塩の行進」と同様、「非暴力、非服従」の精神を基に行われた運動です。

もともと、糸車を使って作られる衣服、製品はインドの伝統工芸品でした。

しかし、イギリスが工場で大量生産した衣服類がインドに流入すると、インド国民は糸車で衣服を紡ぐことをやめてしまいます。

それではイギリスの掌の上で転がされるのみ!

ということで、みんなで糸車でもう一度衣服を紡ごう、イギリスに頼らないようにしようと運動をおこしました。

 

The SPINNING WHEEL is the  auspicious symbol of sharir yajna, body labour.

「糸車」とは「シャリール・ヤジュニャ」、肉体労働の吉兆である。

 

糸車は労働の象徴であり、インドの伝統を意味する役割を担っていました。

だからこそ、ガンジーは人々の思いを「糸車」を使ってまとめようとしたのです。

 

ガンジーのベスト名言

このように、ガンジーは様々な運動、演説、会議を通し多くの名言を残しました。

そして、それを基に歴史的に考える授業では、ガンジーや当時の社会情勢を分析し、学びにつなげます。

考察の基本としては、その言葉、名言の核となるような部分に注目し、そこから分かることを基に文章にしていきます。

例えば、「完全なる」から分かるガンジーの強調したい事、「不適切、人工的」からわかる両国の関係性、そして、「友好関係」から分かる政府と国民の精神的乖離などです!

以上の運動、ガンジーの名言はほんの一部ですが、とても重要なものです。

それ以外にも、ガンジーは多くの名言を残しているので、ここに紹介します!

 

Freedom is not worth having if it does not include the freedom to make mistakes.

間違えてしまう自由を含んでいなければ、自由など保有する価値はない。

 

In a gentle way, you can shake the world. 

控えめに言って、あなたは世界を揺り動かせる。

 

Non-violence requires a double faith, faith in God and also faith in man.

非暴力は2重の信念が必要である。神に対する信念と人に対する信念である。

 

The essence of all religions is one. Only their approaches are different.

全ての宗教の根幹は1つしかない。アプローチの仕方が違うだけなのである。

 

海外の学校、日本の学校でガンジーのことを扱った際、もしくは歴史の旅をしてみたい方、

是非参考にしてみてくださいね!

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